読書感想です。今回は湊かなえさんの「白ゆき姫殺人」です。
ドラマ化もされている有名作品です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。
作品情報
- 作品名:白ゆき姫殺人事件
- 作者 :湊かなえ
- 出版社:集英社(集英社文庫)
- 頁数 :320P
こんな人におすすめ
- ミステリーが好き
- 人間心理や群衆心理に興味がある
- メディアやネットの影響力に関心がある
特徴グラフ
※私個人の見方・感想です。
あらすじ
『化粧品会社の美人社員が黒こげの遺体で発見された。ひょんなことから事件の糸口を掴んだ週刊誌のフリー記者、赤星は独自に調査を始める。人々への聞き込みの結果、浮かび上がってきたのは行方不明になった被害者の同僚。ネット上では憶測が飛び交い、週刊誌報道は過熱する一方。匿名という名の皮をかぶった悪意と集団心理。噂話の矛先は一体誰に刃を向けるのか。傑作長編ミステリー。』
引用元:集英社
感想
取材形式で真相へ迫る?
物語は、美人社員・三木典子の殺害事件を巡り、彼女の同僚に疑惑の目が向けられるところから始まります。フリーライターが関係者への取材を通じて事件の真相に迫る構成となっており、各章で異なる人物の視点から被害者、容疑者に関する情報が語られます。
現代社会に通じる怖さ
本作の大きな特徴は、インタビュー形式で物語が進行することです。様々な角度で事件を追っていくにつれて、少しずつ違和感が増していきます。
SNSの投稿や週刊誌の記事のような形式のページがあるのも印象的です。ネットにある様々な情報に惑わされるようなリアルな体感があります。現代の情報社会における噂の拡散や過熱報道、その中で生まれる誤解や偏見の怖さを感じます。
良質なミステリー
事件の真相が少しずつ明らかになっていく過程が楽しく、複数の証言が絡み合うことで、どの証言が本当なのかを考えながら読むのが面白いです。描かれているテーマとも絶妙に絡み合う驚きの展開にはなるほどなーと感心させられました。
以下、内容に触れた感想を記載しますので、開く際はその点ご了承ください。
感想(ネタバレ有り)
他の読者の感想
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※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。
まとめ
以上、湊かなえさんの「白ゆき姫殺人事件」の読書感想でした。
人間の内面や社会の闇を描いた一冊で、読後には情報との向き合い方や人間関係の在り方について深く考えさせられました。現代社会の問題を反映したミステリーとして、多くの人に読んでいただきたい作品です。
未読の方は是非手に取ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。