読書感想です。今回は森博嗣さんの「すべてがFになる」です。
S&Mシリーズ第1弾です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限り見えませんので未読の方も安心してお読みください。
作品情報
- 作品名:すべてがFになる
- 作者 :森博嗣
- 出版社:講談社(講談社文庫)
- 頁数 :524P
こんな人におすすめ
- 本格ミステリーが読みたい
- カリスマ的キャラクターに陶酔したい
- 理系的世界観を体感したい
特徴グラフ
※私個人の見方・感想です。
あらすじ
『(前略)孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季(まがたしき)。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平(さいかわそうへい)と女子学生・西之園萌絵(にしのそのもえ)が、この不可思議な密室殺人に挑む。新しい形の本格ミステリィ登場。』引用元:講談社BOOK倶楽部
感想
第一回メフィスト賞受賞作。
メフィスト賞はエンタテインメント作品を対象とした公募です。面白ければ何でもありをテーマとしているそうです。歴代受賞作品をみるとミステリー小説が中心のようですね。その1996年第1回の受賞作がこの「すべてがFになる」です。
とあるハイテク研究所で繰り広げられる理系ミステリー。登場人物も個性的で魅力的で、物語が展開する場面はそのキャラクターや舞台の雰囲気から物凄い緊張感でした。
森博嗣さんは理系ミステリーを代表する作家さん。本作も全体的に理系要素、特にIT関連の言葉が多々出てきます。
私は幸いこの作品に出てくるワードくらいのIT知識は持ち合わせていたため、言葉に躓くことはなく、むしろわくわくしながら読むことができました。一方で馴染みのない方は言葉に躓いてしまうこともあるかもしれません。
導入部分はやや難解な雰囲気が続くので、読み続けられるか不安になります。しかし最序盤を過ぎると馴染みやすい世界観になり、かなり読み進めやすくなります。なので、もし最序盤で脱落しかけた人はもう少し頑張ってみてください。
カリスマ的キャラクターって私好きなんですよね。登場人物に肩書きだけ与えることは簡単かもしれませんが、ストーリーでそれを表現するのって難しいんだと思うんです。作家さんが頭で作り出さなきゃいけないわけですから。本作はそれを叶えていると私は思います。出てくる考え方とか言葉に凄みがあります。
IT技術の先進を行く環境が物語の舞台の特徴なのですが、今の時代だとなんか古くない?とかそれに近い技術今普通にあるよねというものが出てくるのですが、この作品は1996年に生まれています。とするとかなり正確に技術はこう進歩していくというのを予測できていたのかなと驚きです。現代ならではの見方ですね。
本作はS&Mシリーズの第一作目です。
1作目:『すべてがFになる』
2作目:『冷たい密室と博士たち』
3作目:『笑わない数学者』
4作目:『詩的私的ジャック』
5作目:『封印再度』
6作目:『幻惑の死と使途』
7作目:『夏のレプリカ』
8作目:『今はもうない』
9作目:『数奇にして模型』
10作目:『有限と微小のパン』
読み終えた後、あれはなんだったのかな?みたいなことが少し残るのですが、作品ごとの繋がりもあるそうですので、次作以降に繋がる要素なのかもしれませんね。私自身理系ということもあり、本作の内容が好みの作品でしたので次作以降もぜひ読みたいと思います。
下の「続きを読む」の中には私のネタバレ含めた感想を書いています。開く際はご注意ください。
感想(ネタバレ有り)
他の読者の感想
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※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。
まとめ
以上、森博嗣さんの「すべてがFになる」の読書感想でした。
想像を超えた結末、衝撃の理系ミステリーでした。S&Mシリーズ、続きも読みたくなりました。
未読の方は是非手に取ってみてください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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