読書感想です。今回は森博嗣さんの「夢・出逢い・魔性」です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。
作品情報
- 作品名:夢・出逢い・魔性
- 作者 :森博嗣
- 出版社:講談社(講談社文庫)
- 頁数 :432P
こんな人におすすめ
- Vシリーズ前作を読んだ
- ミステリー小説が好き
- 哲学的な思考をすることが好き
特徴グラフ
※私個人の見方・感想です。
あらすじ
『夢の中の女に殺される
TV局内の殺人!
20年前に死んだ恋人の夢に怯えていたN放送プロデューサが殺害された。犯行時響いた炸裂音は1つ、だが遺体には2つの弾痕。番組出演のためテレビ局にいた小鳥遊練無(たかなしねりな)は、事件の核心に位置するアイドルの少女と行方不明に……。
繊細な心の揺らぎと、瀬在丸紅子(せざいまるべにこ)の論理的な推理が際立つ、Vシリーズ第4作!』
引用元:講談社BOOK倶楽部
感想
Vシリーズ第4弾
Vシリーズの特徴であるスタイリッシュで知的なミステリーの魅力が存分に詰まった作品です。
シリーズものの続編ですので、前作を読んでいた方がキャラクターのことを知れているため楽しめるかと思いますが、物語としては単品でも成立している作品です。
独特なタイトルが示すように、多層的な意味を持つ作品です。
これまでの作品と同様に登場人物たちの魅力的な会話や個性的なキャラクター描写が際立っています。
瀬在丸紅子の論理的な推理が物語を引き締め、読者を引き込む要素となっています。
トリプルミーニング
タイトルは以下のように読むことができます。
また物語の内容と巧妙にリンクしているのが驚きです。タイトルから先に考えているんでしょうか。
〇夢・出逢い・魔性
〇You May Die in My Show
〇夢で逢いましょう
人間の暗いところ
一方で、事件のトリックや動機に関しては、異常性を感じさせる描写があり、人間の暗い部分を垣間見ることになります。
森博嗣さんの作品特有の、人間の複雑な内面の描写が今作も際立っています。
以下、内容に触れた感想を記載しますので、開く際はその点ご了承ください。
感想(ネタバレ有り)
他の読者の感想
こちらをご覧ください。
※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。
まとめ
以上、森博嗣さんの「夢・出逢い・魔性」の読書感想でした。
巧妙なタイトルの多義性、魅力的なキャラクター、そして深い心理描写が融合した作品です。Vシリーズのファンのみならず、ミステリーファンにもおすすめできる一冊です。
未読の方は是非手に取ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。