読書感想です。今回は寺地はるなさんの「今日のハチミツ、あしたの私」です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。
作品情報
- 作品名:今日のハチミツ、あしたの私
- 作者 :寺地はるな
- 出版社:角川春樹事務所(ハルキ文庫)
- 頁数 :251P
こんな人におすすめ
- 穏やかな雰囲気の小説を読みたい
- 心温まる小説を読みたい
- 前向きになれる小説を読みたい
特徴グラフ
※私個人の見方・感想です。
あらすじ
『蜂蜜をもうひと匙足せば、あなたの明日は今日より良くなる──。「明日なんて来なければいい」と思っていた中学生のころ、碧は見知らぬ女の人から小さな蜂蜜の瓶をもらった。それから十六年、三十歳になった碧は恋人の故郷で蜂蜜園の手伝いを始めることに。頼りない恋人の安西、養蜂家の黒江とその娘の朝花、スナックのママをしているあざみさん……さまざまな人と出会う、かけがえのない日々。心ふるえる長篇小説。』
引用元:角川春樹事務所
感想
心温まる、前向きになれる
日々の何気ない暮らしの中で揺れ動く心や、自己成長をテーマにした心温まる小説です。この物語の主人公である碧は、過去の経験から心に傷を抱えながらも、日常の小さな「幸せ」に目を向け、次第に変わっていく姿が描かれています。他の登場人物も個性的で、彼らとのふれあいや人間模様も碧へ大きな影響を与える本作のポイントになっています。
また、場人物の心情が細やかに表現されています。例えば、主人公が自分の過去に向き合う場面では、痛みと共に成長を感じさせる描写が印象的です。自分の弱さや過去の傷を受け入れつつ前進していく姿には勇気をもらえます。
日常の小さな一歩が未来を変える
この作品の魅力は、日常の一瞬一瞬にある「ささやかな幸せ」を見つける視点です。自分の身近で起きていることのように親しみやすく共感しやすい物語です。碧が出会う人々との関係や、些細なやり取りが、彼女にとって大きな意味を持ち、成長のきっかけとなる様子が丁寧に描かれています。
日常の小さな一歩が未来を変える可能性を持っていることを教えてくれます。何気ない日々の大切さや、人とのつながりを再確認し、自分の歩む道を前向きに考えたくなるような作品です。
ハチミツ、養蜂
タイトルにもあるようにハチミツが一つのキーになっており、それに関連して養蜂に関する描写が出てきます。あまり馴染みのない世界でしたが、ミツバチの魅力や養蜂の面白さに触れることは新鮮で興味を惹き、物語に惹き込まれる要素の一つであったように思います。
以下、内容に触れた感想を記載しますので、開く際はその点ご了承ください。
感想(ネタバレ有り)
他の読者の感想
こちらをご覧ください。
※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。
まとめ
以上、寺地はるなさんの「今日のハチミツ、あしたの私」の読書感想でした。
未読の方は是非手に取ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。