当サイトの本に関する記事はすべてネタバレに配慮しています。御気軽にお読みください。

カラフル/森絵都 <あらすじ・感想・考察>他人の体に転生したら人生はどのように見える?

あらすじ・読書感想・考察を記します。今回は森絵都さんの「カラフル」です。

記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。

作品情報

  • 作品名:カラフル
  • 作者 :森絵都
  • 出版社:文藝春秋(文春文庫)
  • 頁数 :272P

こんな人におすすめ

 
こよい
  • 悩みを抱えている
  • 重いテーマだけど、ライトに読みたい
  • 人生の視点をちょっと変えてみたい

特徴グラフ

※私個人の見方・感想です。

話の明るさ
1
2
3
4
5
読み応え
1
2
3
4
5
過激表現
1
2
3
4
5

あらすじ

『「おめでとうございます! 抽選にあたりました! 」
生前の罪により輪廻のサイクルからはずされたぼくの魂が天使業界の抽選にあたり、 再挑戦のチャンスを得た。 自殺を図った中学三年生の少年、小林真の体にホームステイし、 自分の罪を思い出さなければならないのだ。 ガイド役の天使のプラプラによると、父親は利己的で母親は不倫しており、兄の満は無神経な意地悪男らしい。 学校に行ってみると友達がいなかったらしい真に話しかけてくるのは変なチビ女だけ。 絵を描くのが好きだった真は美術室に通いつめていた。 ぼくが真として過ごすうちに、しだいに家族やクラスメイトとの距離が変っていく。
モノクロームだった周囲のイメージが、様々な色で満ちてくるーー。

引用元:文藝春秋

感想

人の体にホームステイ?

生と死、そして人間関係の複雑さをユーモラスに描いた作品です。

物語は、輪廻のサイクルから外れた「ぼく」の魂が、天使プラプラの導きで自殺未遂を起こした中学生・小林真の体に「ホームステイ」し、自分の犯した罪を思い出すという試練に挑むところから始まります。

他人事として人生を観察

初めは他人事として真の人生を観察していた「ぼく」ですが、家族や友人との関係を通じて、次第に人々の多面的な側面や、表面だけでは見えない本質に気づいていきます。

この視点は、日々の悩みや困難に直面したとき、心を軽くし、新たな視野を与えてくれるように思います。

カラフル

タイトルの『カラフル』が示すように、人生や人間関係は単色ではなく、多様な色彩で構成されています。

物事の多面的な見方を受け入れることで、世界はより豊かで深みのあるものになると感じました。

自分自身や周囲の人々との関係を見つめ直すきっかけを与えてくれます。

軽く読めるけど心に残る

とても軽快でテンポ良く進む作品です。

文章が比較的シンプルで、難しい言葉や長い説明が少ないので、読み進めやすいです。

ボリュームもそこまで重くなく、気軽に読み始められますが、内容自体はしっかり考えさせられる部分も多く、「軽く読めるけど、心に残る」という印象でした。

 

以下、内容に触れた感想を記載しますので、開く際はその点ご了承ください。

ここで一呼吸…
kindle unlimitedで読書生活をより楽しみませんか?対象の小説や漫画など、
200万冊以上が読み放題。
登録はこちらから↓

感想(ネタバレ有り)

続きを読む ※ネタバレ注意

良くも悪くもポップ

生まれ変わりや自殺など、重いテーマを扱っていますが、天使プラプラの軽いノリや「ホームステイ」という設定がポップで、深刻さが薄れている印象がありました。

私にはその軽さが物語に入り込みづらくさせるように感じて、「もっとリアルに描いてくれたほうが共感できたのに」と思う瞬間もありました。

一方で、このポップな雰囲気があるからこそ気軽に読めますし、人生に対して前向きなメッセージを受け取りやすくなってるのかもしれません。

もしもっとシリアスなトーンだったら、読むのがしんどくなったり、説教くさくなったりする可能性もあります。

この作品の軽さが「読みやすさ」につながる人もいれば、私みたいに「もっとリアルさがほしかった」と感じる人もいるのかなと思います。

客観的な視点を持つことの大切さ

自分の人生を一歩引いて見てみると、「なんであんなことで悩んでたんだろう?」とか、「実は意外と周りに支えられてたんじゃないか?」と気づくこともありますし、逆に「こんなに辛かったんだな」って改めて理解することもあります。

「ホームステイ」という設定からは、そういう客観的な視点を持つことの大切さが伝わってきました。

人生の出来事は、一つの側面だけ見てるとどうしようもなく思えることもありますが、視点を変えると意外と違う色が見えてくる、というような。

他人事だと思って家族に直球をぶつけていく「ぼく」の行動はとても清々しく、意外とこんな単純なことで困難だと思っていた壁を乗り越えていけるのかもしれないと、前向きになれるような気持ちになりました。

カラフル

『カラフル』というタイトルは、読んだあとに見ると色々な意味が込められているように感じます。

私が特に思ったのは、良いことも悪いことも、いろんな経験や感情が混ざり合うことで人生は彩られ、豊かになっていくのかなということです。

読んだ後に「自分の世界もカラフルなのかもしれない」ってちょっと考えさせられ、いいタイトルだなと思いました。

他の読者の感想

こちらをご覧ください。
※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。

読書メーター/カラフル

まとめ

以上、森絵都さんの「カラフル」の読書感想でした。

人生で何か困難に直面したとき、視点を変えて物事を捉えることの大切さを教えてくれる作品です。新たな気づきと希望をもたらしてくれると物語だと思いました。

未読の方は是非手に取ってみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。