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祝祭と予感 -感想- 『蜜蜂と遠雷』の続編。彼らの背景を補完する短編集。

読書感想です。今回は恩田陸さんの「祝祭と予感」です。
直木賞、本屋大賞受賞作である『蜜蜂と遠雷』の続編です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。

作品情報

  • 作品名:祝祭と予感
  • 作者 :恩田陸
  • 出版社:幻冬舎(幻冬舎文庫)
  • 頁数 :192P

こんな人におすすめ

 
こよい
  • 『蜜蜂と遠雷』を読んだ
  • 『蜜蜂と遠雷』の登場人物たちが好き
 

特徴グラフ

※私個人の見方・感想です。

話の明るさ
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読み応え
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過激表現
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あらすじ

『大好きな仲間たちの、知らなかった秘密。
入賞者ツアーのはざまで亜夜とマサルとなぜか塵が二人のピアノ恩師・綿貫先生の墓参りをする「祝祭と掃苔」。
芳ヶ江国際ピアノコンクールの審査員ナサニエルと三枝子の若き日の衝撃的な出会いとその後を描いた「獅子と芍薬」。
作曲家・菱沼忠明が課題曲「春と修羅」を作るきっかけとなった忘れ得ぬ一人の教え子の追憶「袈裟と鞦韆」。
ジュリアード音楽院に留学したマサルの意外な一面「竪琴と葦笛」。
楽器選びに悩むヴィオラ奏者・奏に天啓を伝える「鈴蘭と階段」。
ピアノの巨匠ホフマンが幼い塵と初めて出会った永遠のような瞬間「伝説と予感」。
全6編。』

引用元:幻冬舎

感想

続編
『蜜蜂と遠雷』の続編です。あの登場人物たちにまた出会うことが出来ます。

『蜜蜂と遠雷』は圧倒的な演奏シーンが印象的ですが、今作はそういった面はほぼなく、登場人物たちに注目した物語になっています。登場人物たちのファン向けな内容である印象です。なのでこの作品は単品で楽しめるものではないことには注意です。

補完する短編集
続編ということで時系列としてその後のお話もありつつ、『蜜蜂と遠雷』の背景を補完するような短編のお話もいくつか収録されています。むしろ続きの話より補完するお話の方が中心です。

あの人物の家庭事情や、あの師弟のルーツなど、愛着が湧いた登場人物たちの背景を知るのは楽しいものです。一方で、私としては登場人物の性質的にそこは謎のままでもよかったなと少し思ってしまうような部分もありました。

物足りなさも
薄めの本な上に、続編としての内容がその2/3くらい読み進めたところで終わってしまったので拍子抜けしました。残りの1/3が何かというと音楽に関するエッセイだったり『蜜蜂と遠雷』に関する記事の内容になっています。毛色の違う内容を一冊で楽しめるという意味では嬉しくもありましたが、続編としての期待が大きいと物足りなさを感じてしまうかもしれません。

高島明石の話が読みたかった

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他の読者の感想

こちらをご覧ください。
※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。

読書メーター/祝祭と予感

まとめ

以上、恩田陸さんの「祝祭と予感」の読書感想でした。
未読の方は是非手に取ってみてください。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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