読書感想です。今回は辻村深月さんの「傲慢と善良」です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。
作品情報
- 作品名:傲慢と善良
- 作者 :辻村深月
- 出版社:朝日新聞出版(朝日文庫)
- 頁数 :504P
こんな人におすすめ
- 考えさせられるような恋愛小説が読みたい
- ミステリーが合わさったような恋愛小説が読みたい
- 映画化される人気小説を読みたい
特徴グラフ
※私個人の見方・感想です。
あらすじ
『婚約者・坂庭真実が忽然と姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。生きていく痛みと苦しさ。その先にあるはずの幸せ──。2018年本屋大賞『かがみの孤城』の著者が贈る、圧倒的な“恋愛”小説。』
引用元:朝日新聞出版
感想
消えた婚約者を追う
あらすじにあるように、突如消えた婚約者を追うことが軸となる物語です。当然の流れとして行方や消えた理由を追うことになりますが、その過程で少しずつある違和感を感じることとなります。先が気になる物語構成ですね。ただし、この小説の最も大きな魅力はその真相へ向かう過程で見えてくることにあります。
見えてくること
それこそが「傲慢と善良」です。読む前にこのタイトルに思ったこととして、「傲慢」はなんとなく痛いところを突いてきそうな予感がしますが、そこに並ぶ「善良」とはなんだろう?と想像がつきませんでした。「傲慢」はともかく「善良」であるに越したことはなくそこにそれ以上のことはないような気がしていました。タイトルに表れるほどの意味とはなんなのか、それがどのように物語に関係するのか。この「傲慢と善良」こそ、多くの読者が「刺さった」と感じた部分だと思います。
容赦なく
そのような特徴を持つことから人の内面が丁寧に描かれていきます。残酷なほど容赦なく切り込んでいくように感じる部分も多く、読んでいる自分にも「傲慢と善良」を突きつけられているような感覚になります。
恋愛小説として読むべきなのか
恋愛小説であることは確かだと思いますが、私としてはその思考に向き合う読み方をおすすめします。恋愛小説としてただ登場人物たちに起きた出来事に注目して読むのではもったいない、読者自身が受け取れることが多く含まれている小説だと感じています。
ちなみにタイトルは『高慢と偏見』という恋愛小説から想を得たそうです。
以下、内容に触れた感想を記載しますので、開く際はその点ご了承ください。
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感想(ネタバレ有り)
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※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。
まとめ
以上、辻村深月さんの「傲慢と善良」の読書感想でした。
未読の方は是非手に取ってみてください。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。