読書感想です。今回は青山美智子さんの「月曜日の抹茶カフェ」です。
「木曜日にはココアを」の続編です。
記事前半はネタバレは含みません。「続きを読む」を押さない限りネタバレ内容は見えませんので未読の方も安心してお読みください。
作品情報
- 作品名:月曜日の抹茶カフェ
- 作者 :青山美智子
- 出版社:宝島社(宝島社文庫)
- 頁数 :224P
こんな人におすすめ
- 「木曜日にはココアを」が好き
- 優しく心温まる物語が読みたい
- さらっと読みやすい作品が読みたい
特徴グラフ
※私個人の見方・感想です。
あらすじ
『川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、一度だけ「抹茶カフェ」を開くことに。ツイていない携帯ショップ店員と愛想のない茶問屋の若旦那、妻を怒らせてしまった夫とランジェリーショップのデザイナー兼店主、恋人に別れを告げたばかりのシンガーと実家の祖母と折り合いが悪い紙芝居師、時代に取り残されたと感じている京都老舗和菓子屋の元女将と自分の名字と同じ名前の京菓子を買いにきたサラリーマン……。この縁は、きっと宝物になる――。人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押していることに気づく、一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ12ヵ月の心癒やされるストーリー。『木曜日にはココアを』のおなじみのメンバーも登場するシリーズ続編です』
引用元:宝島社
感想
「木曜日にはココアを」の続編ということで、「木曜日にはココアを」の登場人物も一部出てきますが、その続きの話というより同じ世界線の別の場所で起こっている話であり、「木曜日にはココアを」の13章~みたいな作品です。今作だけでも成り立っているので前作を読んでいなくても支障ありませんが、読んでいた方がちょっとした繋がりに気付けて嬉しいかもしれません。
前作は12章に12色割り当てられていましたが、今作は睦月から師走まで12ヶ月が割り当てられています。そんな目次の構成だけでもなんだか可愛らしくて手に取りたくなります。
今作も連作短編となっており「木曜日にはココアを」も合わせるとかなりのバリエーションの物語があります。身近に思える苦悩など少し心痛む部分もありながら人との繋がりに救われ、どれも温かな気持ちになれるお話です。どこかに自分と重なる登場人物を見つけたり、共感できたりする自分のお気に入りの話が見つかるのではないかと思います。私のお気に入りについてはネタバレありの欄でお話しします。
前作に引き続き”縁”が主なテーマとなっています。前作と今作で描いてきたそのテーマについて直接触れるような章があります。青山美智子さんはこういう思いを様々な形で表現したのかなと思わされる部分でした。そこまでに私に伝わってきていたものがぴったり表現されていて嬉しい気持ちになりました。
野暮ではありますが、「木曜日にはココアを」の登場人物のその後がもっと見たかったなという思いが少し残りました。
以下、内容に触れた感想を記載しますので、開く際はその点ご了承ください。
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感想(ネタバレ有り)
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※ネタバレ感想も含まれますので見る際はご注意ください。
まとめ
以上、青山美智子さんの「月曜日の抹茶カフェ」の読書感想でした。
「木曜日にはココアを」の続編ということで前作同様にほっとするような温かい小説でした。せわしない日々に一息入れたいときにまた読みたくなりそうです。未読の方は是非手に取ってみてください。
前作の「木曜日にはココアを」の感想記事もありますのでよければそちらもご覧ください。
木曜日にはココアを/青山美智子 -感想- ほっとする温かい物語を味わおう
最後までお読みいただき、ありがとうございました。